エンジン警告灯が点滅・点灯する原因を徹底解説!危険度別の対処法と修理費・予防策まとめ

エンジン警告灯が点滅・点灯する原因を徹底解説!危険度別の対処法と修理費・予防策まとめ

みなさんこんにちは!埼玉県にある「ミニバン専門店ラインアップ」代表の菊池です。

車の運転中に突然エンジン警告灯が点灯すると、誰でも不安になりますよね。

エンジン警告灯は車からの重要なサインであり、放置すると高額な修理費用や車検不合格につながる可能性があります。

本記事では、中古車販売店のスタッフとして長年お客様の車両トラブルに携わってきた経験をもとに、エンジン警告灯が点灯・点滅する原因や危険度の見分け方などを紹介します。

エンジン警告灯が点灯したときに焦らず適切に対応できるよう、ぜひ本記事の内容を理解しましょう。

タップできる目次

エンジン警告灯とは?点灯・点滅の意味を正しく理解しよう

エンジン警告灯について正しく理解することは、愛車を長く安全に乗り続けるための第一歩です。

まずはエンジン警告灯の基本的な役割と、色による危険度の違いを確認していきましょう。

エンジン警告灯の役割

エンジン警告灯は、車のメーターパネルに表示されるエンジンマークの警告灯で、エンジン制御システムに異常があると点灯する仕組みになっています。

「エンジンチェックランプ」や「MIL(Malfunction Indicator Lamp)ランプ」とも呼ばれており、車の診断システムが異常を検知したことを運転者に知らせる重要な役割を担っています。

エンジン警告灯の点灯は、エンジン本体だけでなく、排気系統、吸気系統、電装系統にも及びます。

つまり、エンジン警告灯が点灯したからといって必ずしもエンジンそのものが故障しているわけではありません。

エンジンに関連する様々なシステムに異常が発生している可能性があるということです。

エンジン警告灯が監視している主な項目は、以下のとおりです。

  • エンジン本体の動作状態
  • 燃料供給システム
  • 点火システム
  • 排気ガス浄化システム
  • 吸気システム
  • 各種センサー類
  • エンジン制御コンピューター(ECU)

色でわかる危険度の違い

エンジン警告灯をはじめとする車の警告灯は、ISO国際規格に基づいて色分けされており、世界共通の基準となっています。

外車でも国産車でも同じ基準で色分けされているため、危険度を色で判断することができます。

警告灯の色危険度対応方法
赤色走行禁止レベル即座に安全な場所に停車し、エンジンを停止。レッカー車の手配を推奨
黄色(オレンジ)要注意レベル速やかに点検が必要です。早めにディーラーや整備工場へ入庫
緑色正常状態システムが正常に作動していることを示す表示

エンジン警告灯は通常、黄色(オレンジ色)で表示されることが多く、これは「速やかに点検が必要」というレベルの警告です。

ただし、エンジン警告灯が点滅している場合は、点灯よりも緊急度が高く、エンジンに深刻なダメージを与える可能性がある異常が発生していることを示しています。

エンジン警告灯の点滅を確認したら、できるだけ早く安全な場所に停車し、専門家に連絡することが重要です。

エンジン警告灯が点灯・点滅する主な原因

エンジン警告灯が点灯・点滅する原因は多岐にわたります。

実際の整備現場でよく見られる主な原因として、以下5つがあります。

各原因の詳細は、以下のとおりです。

①センサーやコイル類の故障(O₂/エアフロー/イグニッション/アクセル開度など)

エンジン警告灯が点灯する原因として最も多いのが、センサーやコイル類の故障です。

現代の車には数十個のセンサーが搭載されており、エンジンの状態を常時監視しています。

センサー名測定内容故障時の症状
O₂センサー(酸素濃度センサー)排気ガス中の酸素濃度燃費悪化、排気ガス臭、アイドリング不安定
エアフローセンサー吸気量の測定加速不良、エンジンのもたつき
イグニッションコイル点火制御エンジンの振動、失火、パワー不足
アクセル開度センサーアクセルペダルの踏み込み量加速応答の遅れ、エンジン回転数の不安定
クランクポジションセンサーエンジン回転数と位置エンジン始動不可、走行中のストール

センサー類の故障によるエンジン警告灯の点灯は、部品代と工賃を合わせて約2〜5万円程度で修理できることが多く、比較的対応しやすいトラブルと言えます。

ただし、センサーの故障を放置すると、エンジン本体に負担がかかり、より深刻な故障につながる可能性があるため、早めの対応が必要です。

② エンジン制御系(ECU・アクチュエーター)の異常

ECU(Engine Control Unit)は、エンジンの頭脳とも言えるコンピューターで、各センサーからの情報をもとにエンジンの動作を制御しています。

ECUの信号処理ミスや、アクチュエーター(実際に動作を制御する部品)の出力制御不良が発生すると、エンジン警告灯が点灯します。

エンジン制御系の異常による症状として、以下が挙げられます。

  • エンジンがガタガタと振動する
  • アクセルを踏んでも加速しない
  • 走行中に突然エンジンが止まる(ストール)
  • エンジンの回転数が安定しない
  • 異常な音や振動が発生する

エンジン制御系の異常は、ECU本体の故障やプログラムの不具合、アクチュエーターの動作不良など、原因が複雑なケースが多です。

よって、10万円以上の高額修理になることもあります。

特にECU本体の交換が必要な場合は、部品代だけで数十万円かかることもあるため、早期発見・早期対応が重要です。

③ 燃料供給・排気系のトラブル

燃料供給系統や排気系統のトラブルも、エンジン警告灯が点灯する主要な原因の一つです。

これらのシステムに異常が発生すると、エンジンの性能低下だけでなく、環境への悪影響も懸念されます。

燃料供給・排気系の主なトラブルをまとめると、以下のようになります。

部品名トラブル内容特徴
インジェクター燃料噴射の不良、詰まり燃費悪化、エンジンの振動、黒煙
燃料ポンプ燃料供給圧力の低下エンジン始動困難、加速不良
EGRバルブ排気ガス再循環システムの故障アイドリング不安定、加速時のもたつき
DPF(ディーゼル車)フィルターの詰まり、再生不良白煙、パワー不足、燃費悪化
触媒コンバーター触媒の劣化、破損排気ガス臭、加速不良、異音

特に、ディーゼル車ではDPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)の再生不良が多く見られます。

DPFは排気ガス中の粒子状物質を捕集するフィルターで、定期的に自動再生(高温で粒子を燃焼)する必要があります。

短距離走行の場合、再生が不完全になり、エンジン警告灯が点灯しがちです。

白煙が出る、異音がする、エンジンが激しく振動するといった症状が現れたら、即座に点検を受けることをおすすめします。

排気系のトラブルを放置すると、車検不合格になるだけでなく、環境汚染にもつながります。

④ 電装・バッテリー系の異常

エンジン警告灯の点灯原因として意外と多いのが、電装系やバッテリー系の異常です。

電圧低下やセンサーへの電源供給不良により、ECUが正常に動作できず、エンジン警告灯が点灯することがあります。

電装・バッテリー系の主な原因には、以下が挙げられます。

  • バッテリーの寿命による電圧低下
  • バッテリー端子の緩みや腐食
  • オルタネーター(発電機)の故障
  • 配線の断線や接触不良
  • アース不良

特にバッテリーの電圧が低下すると、各センサーやECUへの電力供給が不安定になり、誤作動を起こしてエンジン警告灯が点灯することがあります。

この場合、バッテリーを交換したり、端子をしっかり締め直したりすることで、エンジン警告灯が消えることがあります。

バッテリーの寿命は一般的に2年から3年程度ですので、エンジン警告灯が点灯したら、まずバッテリーの状態を確認してみることをおすすめします。

⑤ 給油口キャップや配線不良など意外な原因

エンジン警告灯が点灯する原因の中には、非常に単純で意外なものもあります。

実際の整備現場では、「まさかこれが原因?」というケースも少なくありません

意外な原因の例として、以下が挙げられます。

原因・箇所内容・状況主な影響・症状
給油口キャップの閉め忘れや緩み燃料蒸発ガスが漏れ出し、排気系センサーが異常を検知警告灯点灯、排気系の異常検知
センサー配線の接触不良コネクターの緩みや配線の劣化センサー信号の誤検知、断続的な警告灯点灯
エアフィルターの極度の汚れ吸気量が不足し、エアフローセンサーが異常を検知加速不良、燃費悪化、エンジンチェックランプ点灯
ガソリンスタンドでの給油直後燃料キャップの閉め忘れやガス抜き不良一時的な排気系エラー、警告灯点灯

自分でできる簡易チェック項目として、以下をチェックしましょう。

  1. 給油口キャップがしっかり閉まっているか確認
  2. ボンネットを開けてバッテリー端子が緩んでいないか確認
  3. エンジンオイルの量と色を確認(黒く汚れていないか)
  4. エアフィルターの汚れ具合を確認
  5. 異音や異臭がないか確認

これらの簡単なチェックで問題が見つかった場合は、まず自分で対処してみて、それでもエンジン警告灯が消えない場合は、専門家に診断を依頼しましょう。

ただし、エンジン警告灯が点灯している状態での長距離走行は避け、早めに点検を受けることが大切です。

エンジン警告灯が点滅・点灯した時の正しい対処法

エンジン警告灯が点灯・点滅したときに、正しく対処することで、車へのダメージを最小限に抑え、安全を確保することができます。

以下の4つのステップに従って、落ち着いて行動しましょう。

各ステップの詳細は、以下のとおりです。

ステップ① 安全な場所に停車する

エンジン警告灯が点灯・点滅したら、まずは安全確保が最優先です。

走行中に焦って急ブレーキをかけたり、急な車線変更をしたりすると、かえって危険です。

安全な停車方法として、以下を心がけてください。

  • すぐにハザードランプを点灯させて、周囲の車に注意を促す
  • 一般道では、できるだけ道路脇の安全な場所に停車
  • 高速道路では、次のパーキングエリアやサービスエリアまで慎重に走行
  • やむを得ず路肩に停車する場合は、三角表示板を設置して後続車に知らせる
  • 停車後はエンジンを切り、異常な音や匂いがないか確認

エンジン警告灯が点滅している場合は、点灯よりも緊急度が高いため、できるだけ早く安全な場所に停車し、エンジンを停止することが重要です。

点滅は、エンジンに深刻なダメージを与える可能性がある異常が発生していることを示しています。

ステップ② 状況をメモする

エンジン警告灯が点灯・点滅したときの状況を記録しておくと、後で整備士に伝える際に診断がスムーズに進みます。

スマートフォンのメモ機能や写真撮影を活用しましょう。

記録しておくべき情報として、以下が挙げられます。

  • エンジン警告灯が点滅しているか、点灯しているか
  • エンジン警告灯が点き始めたタイミング(走行中、アイドリング中、発進時など)
  • 走行中の症状(加速しない、エンジンがガタガタする、異音がするなど)
  • 異臭の有無(焦げ臭い、ガソリン臭いなど)
  • その他の警告灯も点灯していないか
  • 直前に行った作業(給油、オイル交換、部品交換など)
  • 走行距離や最後の点検時期

これらの情報を整備士に伝えることで、原因の特定が早まり、修理時間や費用を抑えられる可能性があります。

特に、エンジン警告灯の点滅か点灯かは重要な情報ですので、必ず確認しておきましょう。

ステップ③ ディーラー・整備工場・ロードサービスへ連絡

エンジン警告灯が点灯・点滅したら、走行を続けるか停車するかの判断はプロに委ねることが賢明です。

自己判断で走行を続けると、エンジンに深刻なダメージを与え、修理費用が高額になる可能性があります。

連絡先の優先順位は、以下のとおりです。

状況対応先備考・ポイント
新車保証期間中や延長保証加入中ディーラーに連絡保証修理の対象となる可能性が高い
普段から利用している整備工場かかりつけの整備工場に連絡車両の状態を把握しているため対応がスムーズ
営業時間外や遠方の場合JAFや自動車保険付帯のロードサービスに連絡応急対応やレッカー移動が可能

ロードサービスを利用する場合、JAF会員なら24時間365日対応してもらえます。

また、自動車保険に付帯しているロードサービスも利用可能です。

多くの場合、指定の整備工場までの無料けん引サービスが受けられ、エンジン警告灯が点灯している状態では、自走するよりレッカー移動が安全です。

連絡する際には、事前にメモした情報を伝えると、電話口でおおよその原因や緊急度を教えてもらえることがあります。

エンジン警告灯の点灯は、車からの重要なサインですので、決して軽視せず、専門家の指示に従いましょう。

ステップ④ 絶対にしてはいけない行為

エンジン警告灯が点灯・点滅したときに、やってはいけない行為があります。

これらの行為は、車の状態をさらに悪化させ、修理費用を高額にする原因になりかねません。

絶対にしてはいけないことをまとめると、以下のようになります。

行動内容問題点・リスク注意点・正しい対応
何度もエンジンを再始動してエラーを消そうとする一時的に警告灯が消えても根本原因は解決しない。エンジン損傷の恐れあり。警告灯が点灯したら無理に再始動せず、専門の整備工場で診断を受ける。
エンジン警告灯を放置して走行を続ける故障が拡大し高額修理につながる。最悪の場合、走行中にエンジン停止や事故の恐れ。速やかに点検・修理を依頼する。
長距離運転を強行するエンジンに過度な負担がかかり、深刻な故障の可能性。警告灯点灯中は長距離運転を避け、近くの整備工場へ向かう。
バッテリーを外してリセットする故障コードを消しても原因は解決しない。診断情報が失われる。自己リセットは避け、整備士による診断を受ける。
自己判断でパーツを交換する専門知識なしの交換は症状悪化の恐れ。診断結果に基づき、適切な部品交換を行う。

エンジン警告灯が点灯した状態では、2017年以降の車検基準で車検不合格になります。

つまり、エンジン警告灯を放置すると、車検を通すことができず、公道を走行できなくなります。

点灯を確認したら、車検前に必ず修理を済ませておきましょう。

修理費用の目安と車検への影響

エンジン警告灯が点灯したときに気になるのが、修理費用がいくらかかるかという点です。

ここでは、主な故障箇所ごとの修理費用の目安と、車検への影響について解説します。

主な修理項目と費用相場

エンジン警告灯の点灯原因となる主な部品の修理費用は、以下の通りです。

故障箇所修理費用目安作業内容
O₂センサー約3〜4万円センサー交換+診断料
エアフローセンサー約4〜5万円センサー交換+診断料
イグニッションコイル約1〜3万円コイル交換(1本あたり)+プラグ交換
スロットルボディ約3〜6万円清掃または交換+調整
燃料ポンプ約5〜10万円ポンプ交換+診断料
インジェクター約3〜8万円清掃または交換(1本あたり)
EGRバルブ約4〜8万円バルブ交換または清掃
DPF(ディーゼル車)約10〜30万円再生作業または交換
触媒コンバーター約10〜20万円触媒交換+工賃
ECU/CPUユニット約15〜60万円ユニット交換またはプログラム修正
診断料(故障コード読み取り)約5,000円前後コンピューター診断機による診断

あくまで目安であり、車種や作業内容によって変動します。

費用を抑えるポイントとして、以下を意識しましょう。

  • 複数の整備工場で見積もりを取る
  • 中古部品やリビルト品の使用を検討する(保証内容を確認)
  • 新車保証期間内なら、ディーラーで無償修理が受けられる可能性がある
  • 早期発見・早期修理で、故障の拡大を防ぐ

エンジン警告灯の点灯原因は、診断してみないと正確にはわかりません。

まずは診断料を支払って故障コードを読み取り、原因を特定してから修理方法を決めるのが一般的な流れです。

診断料は約5,000円前後が相場ですが、整備工場によっては、修理を依頼すれば診断料が無料になる場合もあります。

保証・保険・車検の関係

エンジン警告灯が点灯したときの修理費用は、保証や保険でカバーされる場合があります。

また、車検との関係も重要なポイントです。

新車保証・延長保証についてまとめると、以下のようになります。

以下のように表にまとめました。

保証の種類保証期間対象となる修理
一般保証(新車)3年または6万kmエンジン関連部品、電装系など広範囲
特別保証(新車)5年または10万kmエンジン本体、トランスミッションなど主要部品
延長保証契約内容による加入した保証プランによる
中古車保証購入時の契約による販売店によって内容が異なる

新車保証期間内にエンジン警告灯が点灯した場合、メーカーの過失や製造上の欠陥が原因であれば、無償修理が受けられます。

ただし、経年劣化や使用者の過失(オイル交換の怠慢など)が原因の場合は、保証対象外になることもあります。

車両保険については、以下の特徴があります。

  • 一般的な車両保険では、エンジン警告灯の点灯による修理は対象外
  • 経年劣化や通常の摩耗による故障は、保険ではカバーされない
  • 事故や自然災害が原因の場合のみ、保険金が支払われる可能性がある

車検との関係も重要となり、 2017年2月以降、車検の基準が厳しくなり、エンジン警告灯が点灯している状態では車検に合格できません

これは、排気ガス規制に関する法改正によるもので、エンジン警告灯が点灯していると、排気ガスの浄化システムに異常があると判断されるためです。

車検前には、以下の項目をチェックして臨みましょう。

  • 車検の数週間前にエンジン警告灯の点灯がないか確認
  • 点灯している場合は、車検前に必ず修理を済ませる
  • 車検直前に気づくと、修理に時間がかかり車検が間に合わない可能性がある
  • エンジン警告灯の点灯を隠すために、バッテリーを外してリセットしても、車検時の検査で再点灯し、不合格になる

エンジン警告灯が点灯したまま車検を受けると、その時点で不合格となり、修理してから再度車検を受ける必要があります。

再検査には追加費用もかかりますので、エンジン警告灯が点灯したら、車検前に早めに修理しておきましょう。

エンジン警告灯の点灯を防ぐ予防策

エンジン警告灯が点灯してから対処するよりも、日頃からのメンテナンスで点灯を未然に防ぐことが、愛車を長く快適に乗り続けるために重要となります。

ここでは、エンジン警告灯の点灯を防ぐための具体的な予防策を紹介します。

定期点検とオイル・フィルター交換

エンジン警告灯の点灯を防ぐために最も重要なのが、定期的なエンジンオイルとフィルターの交換です。

エンジンオイルはエンジン内部の潤滑や冷却、洗浄の役割を担っており、劣化したオイルを使い続けるとエンジンの摩耗が進み、センサー異常やエンジントラブルにつながります。

エンジンオイル交換の目安は、以下のとおりです。

走行条件交換時期の目安
一般的な使用5,000〜10,000kmごと、または6ヶ月に一度
シビアコンディション(短距離走行が多い)3,000〜5,000kmごと、または3ヶ月に一度
ターボ車5,000kmごと、または6ヶ月に一度
ディーゼル車メーカー推奨の時期(車種により異なる)

オイルフィルター交換の目安は、オイル交換2回に1回、またはオイル交換ごとに交換するのが理想的です。

フィルターが詰まると、オイルの循環が悪くなり、エンジンに負担がかかります。

定期点検で確認すべき項目として、以下が挙げられます。

  • エンジンオイルの量と汚れ具合
  • 冷却水の量と劣化状態
  • エアフィルターの汚れ
  • スパークプラグの状態(ガソリン車)
  • バッテリーの電圧と端子の状態
  • ベルト類の亀裂や緩み
  • 各種センサーの動作確認

定期点検は、車検と車検の間に受ける12ヶ月点検(法定点検)と、自主的に行う日常点検があります。

これらの点検を怠ると、小さな異常を見逃し、エンジン警告灯の点灯につながる大きなトラブルに発展する可能性があります。

燃料と走行環境にも注意

エンジン警告灯の点灯を防ぐには、使用する燃料の質や、日頃の走行環境にも気を配ることが大切です。

燃料に関する注意点をまとめると、以下のようになります。

  • 信頼できるガソリンスタンドで給油する(粗悪燃料を避ける)
  • 適切なオクタン価のガソリンを使用する(ハイオク指定車にレギュラーはNG)
  • 燃料添加剤を定期的に使用し、インジェクターや燃焼室の汚れを除去
  • 給油後は必ず給油口キャップをしっかり閉める

また、走行環境に関する注意点として、以下が挙げられます。

  • 短距離走行の繰り返しは要注意(エンジンが十分に温まらず、カーボンや水分が蓄積しやすい)
  • 月に1〜2回は、中・長距離ドライブ(30分以上の連続走行)を行う
  • 高速道路での走行は、排気系統のクリーニング効果がある
  • ディーゼル車は、定期的に高速道路を走行してDPFの自動再生を促進
  • 渋滞の多い市街地走行が多い場合は、通常より早めのオイル交換を

特に、ディーゼル車のDPFは短距離走行ばかりだと自動再生が完了せず、フィルターが詰まってエンジン警告灯が点灯する原因になります。

ディーゼル車に乗っている方は、月に数回は高速道路や郊外の道路で30分以上連続走行することをおすすめします。

異音・振動・匂いを感じたら早めに点検

エンジン警告灯が点灯する前に、車は何らかのサインを出していることが多いです。

異音、振動、匂いなどの異変に気づいたら、エンジン警告灯が点灯する前に点検を受けることで、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。

早めに点検すべき症状は、以下のとおりです。

症状考えられる原因放置すると
エンジンから異音(カラカラ、ガラガラ)ベアリングの摩耗、ノッキングエンジン内部の破損、高額修理
アイドリング時の振動が大きいエンジンマウントの劣化、点火系トラブルエンジンの損傷、走行不能
排気ガスの色が白い・黒い・青い燃焼不良、オイル混入、冷却水漏れエンジン警告灯点灯、排気系故障
焦げ臭い匂いクラッチの摩耗、電装系のショート火災の危険、エンジン停止
ガソリン臭が強い燃料漏れ、インジェクター不良火災の危険、エンジン警告灯点灯
エンジンの吹け上がりが悪いスロットルボディの汚れ、センサー不良エンジン警告灯点灯、加速不良
燃費が急に悪くなったO₂センサー不良、エアフィルター詰まりエンジン警告灯点灯、部品の劣化

常に、「異常を感じたときが整備タイミング」という考えることが重要です。

「そのうち直るだろう」「まだ大丈夫だろう」と放置すると、小さな異常が大きな故障に発展し修理費用も高額になります。

特に、エンジンから普段と違う音がする、アクセルの反応が鈍い、燃費が急に悪くなったなどの症状は、エンジン警告灯が点灯する前兆かもしれません。

こうした症状に気づいたら、早めに整備工場やディーラーで点検を受けましょう。

予防的なメンテナンスこそが、エンジン警告灯の点灯を防ぎ、愛車を長く乗り続けるための秘訣です。

まとめ|焦らず安全に、早めの点検がトラブル回避のカギ

エンジン警告灯の点滅・点灯は、車からの重要な「警告」サインであり、まだ間に合うタイミングで異常を知らせてくれているものです。

エンジン警告灯を放置すると、高額修理のリスクや車検不合格といった深刻な問題につながります。

エンジン警告灯は、「故障」ではなく「警告」です。

焦らず安全に対処し、早めの点検でトラブルを回避しましょう。

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