日産エルグランド(E52型)ってどんな車?ファミリーユーザーから長く愛される13の魅力とは?

みなさんこんにちは。埼玉県入間郡三芳町にある「ミニバン専門店ラインアップ」代表の菊池です。

アウトドアやレジャー、家族などの大人数の移動に大活躍するミニバン。

使い勝手と維持費のバランスから考えると、ミニバンは実用性が高くコストパフォーマンスに非常に優れています。

そんなミニバンの中でも、長く愛されてきたのが今回紹介する「エルグランドE52型」です。

大型高級ミニバンがコンセプトなので、ドライバーと乗員に快適な車内空間を提供します。

今回ご紹介する「エルグランド E52型」は、迫力のある外観と充実した快適装備をそなえた日本最上級のミニバンで、実用性だけで言えば、他のミニバンに負けてしまう部分もあるのですが、それでも選ばれる魅力があります。

そんな「エルグランドE52型」ですが、実際にはどんな特徴があるのでしょう?

当店「ミニバン専門店ラインアップ」では、人気の国産ミニバンを専門としているため、エルグランドE52型の取り扱い実績も豊富です。

そんな当店ならではの視点から、今回は「エルグランド 52型」の外観や快適装備など、長年愛され続けている理由について解説します。

動画でも紹介しています

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エルグランド(E52型)が長年愛され続ける理由とは?

発売期間2010年〜
型式・DBA-TE52(R2年10月以降は、上3桁が5BA)
・DBA-TNE52(R2年10月以降は、上3桁が5BA)

・DBA-PE52(R2年10月以降は、上3桁が5BA)
・DBA-PNE52(R2年10月以降は、上3桁が5BA)
ミッションCVT
排気量・2488cc/直列4気筒
・3498cc/V型6気筒
最高出力・125kw(170ps)/5,600rpm [2488cc]
・206kw(280ps)/6,400rpm[3498cc]
全長×全幅×全高4,965mm~4,975mm×1,850mm×1,815mm
乗車定員7名/8名
駆動方式2WD/4WD(型式にNが入る「TNE52」「PNE52」が4WD)
使用燃料ガソリン
JC08モード燃費9.0km/L〜10.8km/L(概ね2500ccは10km/l台、3500ccは9km/l台)

長年にわたって愛され続けている「エルグランド E52型」。

特に、ファミリー層やシニア層からの人気が絶大です。

先代のE51型よりも、ルーフ(天井)が低くなり、前方から後方にかけて、つり上がるようなデザインが特徴となっています。

また、開放感あふれる車内空間ではなく、包み込まれるような落ち着きと高級感ある車内空間もエルグランドE52型ならではのものと言えるでしょう。

先代のエンジンは「V型6気筒/2500cc」というパッケージでしたが、E52型はより省燃費性能に優れた「直列4気筒/2500cc」というパッケージに変わっていますが「静寂性に優れるエンジン」というコンセプトは引き継いでいます。

平均実燃費は先代から1.5~2km/lほど改善されており、8.5~10km/lが目安です。

このように、「高級感が好き」「乗り心地が良い」「デザインが好き」「意外と燃費が良い」などといった理由で愛される、エルグランド E52型の人気の秘密について深掘りしていこうと思います。

ラグジュアリー感の強い外観デザイン

エルグランドE52型の外観は、2段に分かれたつり目のヘッドライトと、メッキを多用したフロントグリルが圧倒的なサイズ感で高級感を出しています。

また、ルーフの低いスリムなボディでスポーティーな雰囲気を併せ持っているので、洗練されたラグジュアリーな外観デザインが特徴的です。

全長は、国産のミニバンではフルサイズの大きさながら、全高は少し低めに抑えられています。

さらに、フロントからリアにかけて徐々につり上がるようなガラス形状も印象的ですね。他の国産ミニバンと比較しても、このガラス形状は特徴的で、「セダンに乗っているみたいな感じがする」という声も多いです。

このルーフの低さとガラス形状がスリムなボディラインを再現しており、スポーティー感覚を生み出しています。

存在感のある18インチアルミホイール

エルグランド E52型は、アルファードやヴェルファイアなどに並び、18インチアルミホイールという純正ホイールとしては最大級の大きさを誇ります。

そのため、ルーフの低さが相まって、アルミホイールの存在感がより一層強調されています。

存在感が増すだけでなく、アルミホイールのサイズが適度に大きくなることで、ハンドリングやグリップ、ブレーキングの向上にも繋がり、安定感のある運転性にも繋がるので、エルグランドのコンセプトである「卓越した走行性能」も満たす一因にもなっています。

高級感あふれる車内空間

外装に引けをとらず、内装も高級感あふれる仕様となっています。

シートは革素材が使われており、7人乗りでは質の高いコンフォタブルキャプテンシートが採用されています。座り心地は柔らかいクッションのような座り心地です。

また、7人乗りでは助手席・2列目シートにオットマン(足掛けソファ)が標準装備(8人乗りは助手席のみ)されているのもポイントです。

実は助手席にもオットマンが採用されているミニバンは少なく、同価格帯だと20系アルファードのGグレードや、20系ヴェルファイアのVグレードくらいでしか採用されていません。

エルグランドの内装を他の車種と比較していくと、高級感という面で一つ抜き出ています。

最上級グレードでは、「VIP後席パワーシートパッケージ」という4人乗りで執務室のようなゴージャス仕様にすることも可能です。

低重心設計が織りなす抜群のドライビング性能

エルグランドE52型は、低重心なワイドボディが特徴です。

数多くの国産ミニバンがありますが、この世代では最も高速安定性能や左右のロールの抑えが効いている設計です。

運転している感覚は、まるでセダン車を運転しているかのような安定感があります。

その安定感は、高速道路や郊外の道路など、比較的流れの良い走りをする時にノンストレスで巡行できるのが強みです。

遮音性の高いボディ構造に、静寂性に優れる2.5リッターエンジンで、運転席だけでなく、乗員全員がリラックスしてドライブ出来ます。

そのため、送迎車としても選ばれることが多いのがエルグランドE52型です。

操作性に優れたパネル周り

エルグランドE52型のパネル周りは、高級感だけでなく、操作性にも優れています。

ブルーリング照明の液晶パネルとメーターパネルが目を引き、大型なモニターは視認性抜群。操作ボタンも大きく押しやすい設計となっています。

ステアリングスイッチではオーディオ機器の操作や通話に応答などができ、走行しながらでも操作することが可能です。

エアコンには「インテリジェントエアコンシステム」が搭載されており、内外気自動切換え機能によって、排出ガスや車外の匂いを検知して、不快な空気をシャットアウトする役割を果たします。

さらに、プラズマクラスター搭載オートエアコンは、運転席、助手席、後部座席で独立した温度設定と自動制御が可能です。

センターコンソールには、オプション装備でAC100VコンセントとUSBポートが取り付けられているのも良いですね。

エルグランドE52型の運転席は、包み込まれるようなデザインのため、「静寂性に優れる車内空間」「高速道路の走行時に疲労がたまりにくい」「安全性の高いボディ構造」などは良い部分ですがその反面、「背の低い女性などが運転する場合、前が見えにくい」というデメリットもあります。

運転席シートには上下調整が可能なレバーが付いており、ハンドルも前後上下に調整できるので、前方の視認性に不安を感じる方は、実際に運転席に座ってみることをオススメします。

逆を言えば、セレナなどの5ナンバーサイズのミニバンで、走行中のフラフラ感が気になったり、もっと安定感が欲しい方などは、エルグランドのような低床設計のミニバンを候補に入れると良いかもしれません。

E52の豊富なシートアレンジ

エルグランドE52型では、乗車する人数や荷物の量などに合わせて、さまざまなシートアレンジに変更することが可能です。

シートアレンジは以下の通りです。

  • 定員乗車(ニールーム均等)モード
  • セカンドシートリラックスモード
  • ラゲッジモード1
  • ラゲッジモード2
  • 定員乗車(サードシート前方スライド)モード
  • 1-2列目リラックスモード
  • 2-3列目リラックスモード

これらの豊富なシートアレンジによって、1台で何役もの活躍をしてくれます。

特にファミリー層からの支持は厚く、お出かけでゆっくり座ったり、部活動の送迎で大人数を乗せたりなど、さまざまな状況に対応することができます。

大型高級ミニバンならではの車内空間ですので、よくある「ぎゅうぎゅう詰め」のミニバン送迎にはならないのでご安心ください。

シートアレンジについては他の記事で解説しているので、簡単に各シートアレンジを紹介します。

定員乗車(ニールーム均等)モード

7人全員が乗れる基本乗車時のシートです。

キャプテンシートなので、乗員一人一人が快適に乗車することが出来ます。オットマン付きなのも嬉しいポイントですね。

高級感も最大限演出される7人乗り仕様は、非常に人気の高い車種になります。

セカンドシートリラックスモード

セカンドシートの足元オットマンを出すことで、リラックスした姿勢で乗車できるシートアレンジです。

エルグランドのハーフレザーシートは、ショルダー部分が高めにカットされておりホールド性抜群です。

ゆったりくつろぎながらフリップダウンモニターを鑑賞するも良し。寝るも良し。

高級感を感じる優雅な車内空間を演出します。

ラゲッジモード1

2列目シートは座れる状態のまま、3列目シートを前方折り畳み格納したシートアレンジです。

ラゲッジボードを開けると、底が深い床下収納スペースもあるので、ゴルフバッグやレジャー用品などを積載可能です。

ただし、ラゲッジモードに関しては、アルファードやステップワゴンなどと比較すると狭いという感覚は否めません。

荷室容量は必要な分はありますが、どちらかと言うと乗員がリラックスして乗っていられる「乗り心地を重視した車内」と言えます。

ラゲッジモード2

今度は、2列目シートも前方スライドした、3列目前方折り畳み格納のシートアレンジです。

2列目シートの後方にも60㎝程のスペースが生まれるので、ラゲッジモード1よりも荷室容量が増加します。

定員乗車(サードシート前方スライド)モード

実は3列目シートは5㎝ほど前方スライドします。

そのため、「ほんの少しでも3列目後方のスペースが欲しいなあ」と言った場合に、使えるシートアレンジです。

1-2列目リラックスモード

1列目と2列目シートをフラットにするシートアレンジです。

1列目と2列目は特にクッション性に優れるシートなので、非常に寝心地の良いシートアレンジになります。

エルグランドならではの上質なシートは、足も伸ばせてリクライニング出来るので、車中泊などにピッタリです。

2-3列目リラックスモード

2列目と3列目シートをフラットにするシートアレンジです。

3列目シートが完全フラットまでリクライニング出来ないのはデメリットですが、仮眠程度なら十分にリラックスできる広さです。

フルフラットになる1-2列目リラックスモードとの使い分けをするのがオススメと言えます。

利便性に特化した収納スペースの数々

エルグランドE52型では、約17箇所の収納があり、スッキリと荷物をしまうための工夫が散りばめられています。

特に、カップホルダーの数が豊富であり、長距離の運転時でもドリンクの置き場に困ることはないでしょう。

さらに、シートアレンジを「ラゲッジモード」にすることで、大きな荷物を載せることが可能です。

移動物検知機能「MOD」搭載の次世代アラウンドビューモニター

車庫入れや縦列駐車時に役に立つのが、視認しにくい周囲の情報を映像で提供する「アラウンドビューモニター」。

しかし、エルグランド E52型はただのアラウンドビューモニターではありません。

H23年11月以降のモデルでは、周囲の移動物を検知し、モニターの表示と音でドライバーにお知らせするMOD(移動物検知)機能を搭載しています。

また、後退開始位置やステアリング角度など、最適な駐車手順をモニター表示と音で案内する駐車枠自動認識機能など、さまざまな機能が搭載されているモデルもあり、次世代アラウンドビューモニターへと進化しています。

衝突を回避する踏み間違い衝突防止アシスト(H30年12月~)

H30年12月の1部改良に伴い、エルグランドE52型では、踏み間違いによる衝突を回避するアシスト機能が搭載されています。

衝突防止アシストには、「低速衝突軽減ブレーキ機能」と「低速加速抑制機能」の2つの機能があります。

「低速衝突軽減ブレーキ機能」は、障害物に衝突する恐れがある場合に、エンジン出力制御にブレーキ制御を加え、障害物への衝突防止をアシストします。

「低速加速抑制機能」は、進行方向に壁などの障害物がある状態で、アクセルペダルを必要以上に踏み込むと、警報とともに自動的に加速を抑制します。

手がふさがっていても安心なワンタッチオートスライドドア

エルグランドE52型では、ワンタッチオートスライドドアが採用されています。

荷物やお子様を抱えていることで手がふさがった状態でも、スイッチを押すだけでドアの開閉が可能です。

さらに、インテリジェントキーを使うことで少し離れた場所から、鍵の施錠・解錠、ドアの開閉を行うことができます。

運転席のスイッチからも後ろのドアを自動で開閉することができます。

プッシュエンジンスターター&インテリジェントキー

エルグランドE52型では、プッシュエンジンスターターとインテリジェントキーが採用されています。

両者に当てはまるメリットとしては、わざわざキーを取り出す必要がないという点です。

ポケットやカバンに鍵を持ち込んでいれば、エンジンがかけられるので便利ですね。

高い遮光率を誇るロールサンシェード

2列目と3列目シートに装備されているロールサンシェードによって、直射日光を防ぐことが可能です。

特にファミリーカーとして利用している場合は、2列目と3列目シートの快適性が非常に大切になるため、お子さんなどが快適に後部座席で過ごすことができ、長距離走行でも家族みんなが快適に過ごすことができます。

デザインもカッコよく、サッと引き出して使うことができるため、何気に便利です。

室内快適性能のインナーグリーン

エルグランド E52型では、「インナーグリーン」と呼ばれる、

  • クリーンな空気
  • 人に(肌に)やさしい
  • 清潔、きれい

という3つの視点に立って開発した、室内環境関連装備が搭載されています。

主な装備としては、

  • インテリジェントエアコンシステム
  • 抗菌仕様
  • UVカットグリーンガラス

が挙げられます。

エルグランド(E52型)のグレードの種類

車種にはそれぞれのグレード構成があり、エルグランドE52型には大きく分けて、以下の6つのグレードがあります。

ハイウェイスター

6つのグレードの中で、最もスタンダードな人気上級モデルとなります。

内装も外装も上級グレードならではの充実装備で、「これを選べば間違いなし」と言えるグレードです。

2020年10月のマイナーチェンジにより、フロントグリルのデザインが一新し、より高級感を感じさせるフロントフェイスに進化しました。

オートエアコン、インテリジェントキー、プッシュエンジンスターター、ロールサンシェード、ワンタッチオートスライドドアなど、上級グレードならではの快適装備となっております。

ハイウェイスター アーバンクロム

一瞬ハイウェイスターと同じように見えますが、各所のデザインが少しづつ違ってきます。

ダーククロームメッキのフロントグリルや、グラファイト塗装のアルミホイールなど、ハイウェイスターと比較して、よりカッコいいメッキパーツが数多く採用され、クリアテールライトも装備されています。

内装も、ウッドコンビステアリングホイールなどが装備されているモデルもあります。

ハイウェイスターブラックレザー(前期) / ハイウェイスタープレミアム(後期)

専用本革シート、シートヒーター、運転席と助手席のパワーシート、運転席のドライビングポジションメモリーシステムなど、便利機能が装備されているグレードになります。

快適なドライブサポートをする機能が装備されている点が、このグレードの特徴です。

ハイウェイスター アーバンクロム ブラックレザー(前期) / ハイウェイスター プレミアム アーバンクロム(後期)

エクステリア、機能性、快適性すべて網羅された最上級グレードであるといえます。

エルグランドの全てを詰め込んだといっても過言ではない程の充実した装備が搭載されています。

ライダー

ライダーグレード専用フロントグリル・リアバンパーに加え、2本出しマフラー、専用アルミホイールなど、純正グレードでありつつも大人カッコいい外装デザインが特徴です。

ハイウェイスターより流通台数は少ないものの、ライダーグレードならではのデザインが好きな方は多いです。

大型のフロントグリルは威圧感があり、ギラギラとした雰囲気を併せ持っています。

内装は黒木目調パネルが採用され、シート生地はライダーグレードならではのスエード調ハーフレザーシートに加えて、ブラックレザー、ホワイトレザーなど、専用シートがラインナップされています。

ハイウェイスター系では物足りない方、周りとグレードが被りたくない方にオススメのグレードです。

VIP(7人乗り・4人乗り)

大きな特徴としては、7人乗りに加えて、4人乗りがラインナップしていることです。

読書灯や後部座席100V、フロアカーペット、ハンガーフックなどが装備されており、「VIP車」として大活躍するでしょう。

エルグランド(E52型)の前期後期の違い

エルグランドE52型は、2010年に発売されて以降、2014年に1度マイナーチェンジを行っています。

マイナーチェンジの前後での変化点をご紹介します。

  • フロントグリルが大きいものに変更
  • ヘッドライトがLEDに変更
  • ホイールがマルチスポーツタイプに変更
  • 新しいカラー(インペリアルアンガー)が追加
  • 既存カラー(オーロラモーブ)の廃止
  • 3列目シートにスライド機能が追加
  • 天井の高さがUP
  • スマートルームミラーのオプション追加
  • スピードメーターのデザイン変更

上記が、後期型で変更・追加されたものになります。

フロントグリルの変更によって見た目が大きく変わっただけでなく、内装もより快適に過ごすための工夫が施されていることがわかります。

エルグランド(E52型)の中古車相場

エルグランドE52型の中古相場はどのようになっているのでしょうか?

前章でも解説した通り、2014年のマイナーチェンジによって、前期と後期に分かれています。

ポータルサイトのカーセンサーを参考に、前期と後期のそれぞれの中古相場についてご紹介します。

前期45万~319万円
後期85万~499万円

と言っても、グレードやクルマの状態によって価格は大きく変化します。

今回は、前期と後期の中古相場だけでなく、前期の走行距離別の中古相場についてもご紹介します。

こちらの相場価格帯としてカウントしているのは、「修復歴・機関面・内外装」全てが、「高品質・良好な状態」であると、鑑定書評価(業者オークション、JAAA鑑定書評価4点以上)が入る品質に絞っています。

走行距離値段
~2万km200万円前後
2~4万km180万円前後
4万~7万km170万円前後
7万~10万km150万円前後
10万~13万km125万円前後
13万~15万km100万円前後
15万km~75万円前後

距離、状態、グレード、色、などである程度の価格がありますが、これが相場です。走行距離が長くなるにつれて、価格が減少する傾向が見て取れますね。

ただし、車両の状態が悪ければ相場より20万円以上安くなりますし、極上車になれば相場より高くなります。

具体的には、中度~重度の修復歴車、下回りサビ腐食がある車、機関面の不具合がある車、内外装のダメージが多い車などは、状態に応じて相場が大きく下落します。

単純に走行距離が短ければ状態が良いわけではありません。

ほぼノーメンテナンスの低走行車は、エンジンルームの異音やオイル漏れ、下回りサビ腐食などがあることも多く、いくら走行距離が短くても価格はかなり安くなります。

このように車両の状態によって価格は変動しますが、大体の価格は上記の表に当てはまります。

100万円前後で安全なエルグランドを購入するには?

中古車のエルグランドを100万円前後で安全に購入するには、どのような点に気をつければいいのでしょうか?

100万円前後となれば、10万km以上の走行距離を走っている車になるため、値段だけで選んでしまうと、修理にお金がかかり、かえって高くつくことがあります。

ここからは、100万円前後のエルグランドを購入する際の注意点について解説します。

激安車には手を出さない

相場価格帯の車両本体価格が100万円で、一般的な諸費用20万円を加えた場合、乗り出し価格は総額120万円となります。

上級グレードであれば、11~13万km台くらいが大体この価格帯に収まっているはずです。

しかし、相場より20万円以上安い車も存在します。

そして、それらの車が仮に状態が良くても、その価格で買えることはほぼありません。

そこには引っかけ商法が存在しています。

ネットに安く掲載して、来店して見積もりを取ったら諸費用50万円超え。

さらに、「強制オプションなのでこれは外せないんですよね」と丸め込もうとされてしまいます。

この引っかけ商法は、2023年10月から規制対象となり罰せられるのですが、現状このような集客方法が効果が出てしまっているため、残念ながら被害者が多いのが実態です。

また、本当に安く購入できるものの、車両状態が悪く業者オークションなどで、「どの業者も仕入れたがらないリスクの高い車両」が安くなっていることもあります。

参考までに、「下回りサビ腐食」と、「塗装剝がれが起き始めている」エルグランドの写真です。

こんなものもオークションには出回っていて、まともな車屋なら絶対に仕入れませんが、それでも誰かが激安で買っていきどこかで売られます。

サビ腐食が発生したE52エルグランド
塗装が剥がれ始めているE52エルグランド

激安車には何らかの理由が必ずあるので、あまりに安すぎる車には手を出さないようにしましょう。

例えば、走行距離改ざん車、重度の事故歴・修理歴、機関面の不具合、内外装の大きなダメージ、下回りのサビ腐食があったりなど理由はさまざまです。

安いという理由だけで買うことで、後から修理費用が大きくかかってしまいます。

不具合が多いまま現状販売で買ってしまったり、致命的な故障が隠されたまま納車されてしまったりしたら、初期費用の差額以上の出費が待っています。

安いものを買って後悔するよりは、「相場の範囲内」で長く乗れそうな車を選ぶようにしましょう。

購入する車の状態をしっかりと把握できるもの

購入する車は、必ず状態をしっかり把握した上で購入するようにしましょう。

そのために大切になるのが、第三者機関が発行する車両鑑定書です。

この「第三者機関」であることがポイントです。

自社基準で車両状態を評価している評価書は忖度が入ってもおかしくはありませんよね。

第三者機関の鑑定書で代表的なものは、日本自動車鑑定協会が発行する鑑定書などがあります。

グー鑑定やカーセンサー認定などの様々な言い回しがありますが、発行機関が信頼できる第三者機関であることを確認しましょう。

そして、鑑定書の内外装の評価点や修復歴だけでなく、車両詳細欄や備考欄、特記事項欄までしっかり目を通してください。

ここには、機関面の不具合、下回りのサビ腐食、内外装の具体的なダメージなど、修復歴と同じくらい大切な情報が記載されています。

車に詳しくない方も、詳しい方も、隅々まで目が入る鑑定書があることで、より安心して車を購入することが出来ます。

実際に仕入れをする業者目線で言っても、第三者機関の検査員の評価がある車とない車では、安全度は雲泥の差です。

だからこそ仕入れ値が多少高くなっても、検査員の評価が入る業者オークションで仕入れる車に、第三者機関の鑑定書を付けるダブルチェックのフィルターが入る方が、自信をもって販売できます。

他には、実際に現物を見た上で購入を決定する方がトラブルは少ないでしょう。

写真でもある程度の情報を得ることはできますが、全ての情報を得ることができるかと言われれば、答えはNOです。

小傷や細かい部分を写真から読み取ることは、限りなく難しいと言えますし、ニオイなどは個人差がかなりあります。

実際に届いてみたら、想像よりも汚いし、自分では嫌なニオイに感じる。といったトラブルにも繋がるので、現車確認をすべきです。

2度目の購入や、信頼に値する店舗なのかを吟味して、信頼できるのであれば現車確認無しで購入しても良いでしょう。

最近では、高画質なビデオ通話ソフトでオンライン商談をしている販売店もあります。当店でもこのシステムをご利用いただくお客様もいます。

特に、車で5.6時間以上かかるような遠方のお客様の場合は、オンライン商談を利用するのも選択肢の一つです。

ビデオ通話であれば、写真よりもごまかしがきかないので、内外装の状態に関してはかなり精度の高い商談が出来るでしょう。

ただし、汎用アプリなどの低画質なビデオ通話だと、内外装の状態がはっきり見えないので気を付けてください。

また、内外装だけでなく、下回りやエンジンルーム内の細かいところまで見せてもらうようにしましょう。

どちらにしても、修復歴や内外装の状態をしっかりと把握してから購入を検討するようにしましょう。

手厚い保証付きの車

中古車を購入する際は、どのような保証が付いているか、必ず確認するようにしましょう。

特に安い車には、「保証なし現状販売」がほとんどで、結果的に修理代で多額の金額を使う羽目になりかねないため、注意が必要です。

少し値段は張ってでも、相場の価格帯で手厚い保証付きの中古車を選ぶことで、トータルコストを安く済ませることができます。

  • 保証期間は?(1年後に更新できるもの。複数年契約可能なものなど、お客さんが選択できるものが望ましい)
  • どこまでの範囲が保証でカバーできるのか?
  • どの工場で修理できるのか?正規ディーラー持ち込みも可能なのか?(自社工場のみなどは論外)
  • 修理金額や回数の制限は?
  • レッカーサービスなどの付帯状況は?

最低限これらの項目はチェックしておきましょう?

もちろん、保証料が相場以上に割高な価格なら避けるべきです。

保証料の相場はカーセンサーアフター保証などで、「経過年、走行距離、排気量、国産車か外車か」など、カテゴリー別で価格表があるので、その価格より高すぎないかチェックしましょう。

そして、名ばかりの保証で、実際はほとんど修理できまい保証サービスもあるので、内容まで確認してから加入するようにしましょう。

まとめ

発売から10年以上も続くロングセラーの「エルグランド E52型」。

高級感のある内外装や広い空間などから、ファミリー層だけでなく、送迎車としても人気を集めています。

エルグランドならではの、静寂な車内空間は唯一無二の空間です。

さらに、空気を切り裂くような流れるフォルムは、エルグランド好きにはたまりません。

豊富なシートアレンジや、上質な各シートによって、1台で複数の役目を果たしてくれるため、多くのシーンで便利な1台です。

高級感もありながら、スポーティ感覚も感じさせる、ラグジュアリー感の強いエルグランドを是非ともご検討ください。

今回の記事はいかがでしたでしょうか?皆様のクルマ選びのお役に立てれば嬉しいです。

当店ラインアップでは、明確な仕入れ基準と第三者機関の鑑定を導入し、相場以上の割高な価格帯は見送る仕入れ方針で、品質の優れた状態で適正価格のミニバン中古車を取り揃えております。

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