中古車の評価点と点数の見方。公平性に欠けるケースも!?

中古車 評価点 点数

みなさんこんにちは。埼玉県入間郡三芳町にある、コミコミ80万円以下のミニバン専門店、ラインアップ代表の菊池です。

出来るだけ程度の良い中古車を手に入れたいと思っているけれど、そもそも、程度が良いか悪いかを見極めるにはどうしたらよいのだろうか?

中古車オークションに詳しい知り合いが言うには「中古車を買うなら4点以上なら程度が良いからオススメ」と言ってたけどなんのことだかよく分からないし…

中古車屋さんの営業マンは「このお車は程度良好ですよ!」とお決まりのセールストークでいまいち信用出来ないし…

実は、中古車販売店の仕入れ先であるオークション会場(車の市場のような場所)では検査員が内外装の状態やエンジン等の機関面の調子、事故歴の有無、走行距離が実走行かどうか、などを細かく検査して、一台一台に「評価点と点数」が与えられ、その車の価値が決まってきます。

評価点の高い中古車はオークションの競りでも高い価格で落札され、逆に評価点の低いものは安く落札されていき、いわゆるオークション相場が形成されていくわけです。

中古車の価値の基準となる評価点・点数が全て正しいものかというと、現実的には公平性に欠けると言わざるを得ないケースも多々あります。

「オークションの評価点が正しくないって、どういうこと?本当にそんな事あるの?」こんな疑問もでてくるでしょう。

そんなあなたに、中古車の評価点と点数の見方、公平性に欠けるケースのからくり、これらを分かり易く解説したいと思います。

 

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オークション出品表とは?

出品表 アルファード

オークション出品表 アルファード

上記はアルファードの出品表で、評価点は4点、内装評価はC、展開図は外装のキズや凹み、塗装跡などを記号で表記。A:キズ U:凹み W:塗装跡 B:キズ凹みを伴うもの C:サビ、数字は各度合を表す。検査員報告欄があり、不具合箇所などが記載される。

中古車販売店の仕入れ担当者やオークション代行業者はこの出品表を程度の良し悪しの判断材料にすることが多い。

以下で評価点がどのような基準で設けられているのか詳細を解説します。

評価点および評価基準表

S点
・走行距離 10,000km未満
・内装補助評価 Aランク
・内外装の程度 ほとんど無傷、無補修であるもの
・その他 初年度登録経過月数12カ月まで

6点
・走行距離 30,000km未満
・内装補助評価 Aランク
・内外装の程度 ほとんど無傷、無補修で加修の必要のないもの
・その他 エンジンおよび足回り関係が良好であること、初年度登録経過月数36カ月まで

5点
・走行距離 50,000km未満
・内装補助評価 Aランク
・内外装の程度 目立たない傷、凹はあるものの、内外装ともほとんど加修の必要のないもの、外装部品の交換のないもの
・その他 エンジンおよび足回り関係が良好であること

4.5点
・走行距離 100,000km未満
・内装補助評価 Bランク以上
・内外装の程度 内外装とも警備な補修をすることにより5点に準ずるもの

4点
・走行距離 150,000km未満
・内装補助評価 Cランク以上
・内外装の程度 目立つ傷、凹、錆、焦げ、破れが少々あり、加修が必要と思われるもの

3.5点
・走行距離 規定なし
・内装補助評価 Dランク以上
・内外装の程度 大小の板金や加修を必要とする所が数か所あるもの、多数の焦げ穴、破れ等があるもの

3点
・走行距離 規定なし
・内装補助評価 Eランク
・内外装の程度 全補修、交換、張り替えを必要とするもの

2点
商品価値の低いもの、粗悪車など

1点
冠水歴車、消火剤散布歴車など

R点
修復歴車

×点
極端な低年式車、レプリカ車、特殊車両等の評価の困難なもの

内装補助評価基準表

評価点 評価基準
Aランク 加修の必要がない、または必要性の低いもの
・目立たない小さな破れ、軽い焦げ、または簡単に取れる汚れなどが、全部で2~3か所までのもの
Bランク 軽微な加修を必要とするもの
1.破れ、焦げ、擦れ、ビス穴が数か所あるもの
2.焦げ穴、ダッシュボードのウキがあるもの
3.簡単に取れる汚れがあるもの
Cランク 加修を必要とするもの、または不具合内容が商品価値を下げるもの
1.焦げ、焦げ穴、擦れ、破れ、目立つビス穴、ダッシュボードのウキ、ヒビ割れ等が多数あるもの
2.全体に汚れがあるもの
Dランク 大きな加修を必要とするもの
1.多数の焦げ穴、破れ等があるもの
2.ダッシュボードの大きく変形したもの
3.ひどい汚れがあるもの
Eランク 全体に大きな加修を必要とするもの
1.ダッシュボード等に目立つ大きなヒビ割れや、加工跡があるもの
2.内装、シート等にひどい汚れ、破れまたはヘタリ等のあるもの
3.室内に強い異臭があるもの

中古車の評価点は全て正しいとは限らない

オークション会場

先日、某オークション会場で下見をしていた時の写真です。

中古車 評価点 オークション会場 エスティマ
エスティマ50系を下見していたら、室内がヤバい位に汚くて異臭もあり、当然却下し、競りには参加しなかったのですが…

中古車 評価点 点数 エスティマ

このエスティマ…シートの汚れ大、ハンドル汚れ擦れ切れ、カーペット染み大、ペット毛多数、とてもじゃないけどうちの店で販売出来るレベルではなく…

中古車 評価点 点数 エスティマ ハンドル

中古車 評価点 点数 カーペット汚れ大

「ほんと酷い室内だなぁ…」と思いながらふと出品表を見てみると、なんと、なんと、

写真-2017-03-01-13-11-02

まさかの、内装の評価B!! 

通常、内装評価は一番キレイなのが「A」次に「B」、「C」「D」「E」と低い評価点になります。この車のようにこれだけ酷い内装だと内装評価点が「C」か「D」点になるのですが、なぜ「B」の評価なのか?

これにはカラクリがあります。

このエスティマが出品されている某オークション会場、このオークション会場自体が意図的に内装評価点を高く操作しているんです。

なぜか?

オークション会場を運営している側としては、出来るだけ多くの出品車を集める事が重要なんです。そこで、禁じ手である、「評価点を甘く付ける」これを行っているんです。

こんなに室内が汚くて酷い車だから通常他のオークション会場に出品したら、室内の評価点は「C」か「D」になるはずなのに、この某オークション会場は意図的に「B」という甘い評価点を付け、あたかも内装がそこそこキレイな車かのように出品表上では見せる。そうすることで、実際より高い評価点になり、現車を下見をせずに会社事務所や自宅から仕入れているバイヤーから少しでも高く落札してもらえる。

あるいは、この某オークション会場に出品すれば実際より高い評価点を付けてもらえるから高く売れるんじゃないか。と出品店が増えて出品車が多く集まる。

そういった意図で評価点操作を行っているのだと推測出来ます。

まとめ

オークション会場は民間企業なので営利を追求するあまり、評価点・点数を実際より高く付けるといった禁じ手を行うことも多々あります。

全国に140カ所以上もある、オークション会場ですが、その会場ごとに特色があり、仕入れ担当者はその癖を把握しているかどうかによって、販売店で扱う中古車の質にも差が出てきます。

経験が浅い、扱い量が少ない仕入れ担当者がいる販売店ほど、評価点・点数だけを重視する傾向が強くあります。関連記事→【激怒】中古車オークション代行業者を斬る!!無知な車屋に騙されないで!!

大切なことは、評価点・点数だけを鵜呑みにせず現車の下見も重視するという事。

また、オークションとは違い、グーネットが主催する「ID車両・鑑定書」の方がより客観的な評価点・点数となり、ユーザーが程度の良し悪しを判断すべき大切な材料となります。ID車両・鑑定書についてはこちらの記事をご参考にしてください。→グーネット(Goo-net)で本当に希望通りのミニバン中古車と親切な販売店を探す

最後に、経験豊富で多角的に評価判断出来る目利きを持った仕入れ担当者がいるお店で購入すること、さらに「ID車両・鑑定書」が付与された中古車を選ぶことが間違いの無い確実な方法と言えます。

 

今回の記事はいかがでしたでしょうか?

この記事があなたの車選びに少しでもお役に立てば嬉しく思います。

最後までお読みいただき本当にありがとうございました。

 

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