C26セレナの最大弱点”オルタネーター”にリコール発生!対象車/症状/対応手順を完全解説

C26セレナの最大弱点"オルタネーター"にリコール発生!対象車/症状/対応手順を完全解説

みなさんこんにちは!埼玉県にある「ミニバン専門店ラインアップ」代表の菊池です。

日産の人気ミニバンであるC26セレナに、見逃せない重大なリコールが発生しています。

2023年9月に発表されたオルタネーター(発電機)の不具合は、最悪の場合は走行中のエンジン停止や火災といった命に関わる事態を招く可能性があります。

対象台数は約45,000台にも及び、多くのオーナーに影響を与えている状況です。

本記事では、このリコールの全容から具体的な対応方法まで、C26セレナオーナーおよび購入検討者が知っておくべき情報を徹底解説します。

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C26セレナのリコール概要

引用:日産公式サイト

日産自動車は2023年9月28日付で、C26セレナのオルタネーターに関する重要なリコールを届け出ました。

セレナ(アイドリングストップ機能無し車)のリコールについて|日産自動車

リコール届出番号は「5379」で、翌9月29日から正式に対応が開始されています。

今回のリコールで問題となっているのは、アイドリングストップ機能が装備されていない車両のオルタネーターです。

具体的には、プーリー内部のワンウェイクラッチに使用されているグリスの耐熱性能が不足しているという設計上の欠陥があります。

この不具合により、以下のような深刻な症状が発生する可能性があります。

不具合による影響
  • グリスの熱劣化によるクラッチの摩耗・破損
  • オルタネーター付近からの異音発生
  • 充電警告灯の点灯
  • 発電機能の停止によるバッテリー上がり
  • 最悪の場合、エンジン停止や火災のリスク

無償改善の内容としては、問題のあるオルタネーターを対策品へ全数交換する措置が取られています。

該当する車両をお持ちの方は、費用負担なしで修理を受けることができます。

どの年式・車台が対象か?〜オルタネーター不具合の背景〜

リコール対象となるのは、以下の6つの型式です。

リコールの対象型式
  • DBA-C26
  • DBA-NC26
  • DBA-FC26
  • DBA-FNC26
  • DBA-FPC26
  • DBA-FNPC26

製作期間は平成22年(2010年)11月24日から平成28年(2016年)6月17日までで、合計約45,402台が対象となっています。

つまり、2010年から2016年にかけて製造された初期型から中期型のC26セレナが該当するということです。

なぜこの不具合が発生するのか

オルタネーターは、エンジンの回転力を利用して発電し、バッテリーへの充電と車両の電装品へ電力を供給する極めて重要な部品です。

その心臓部ともいえるプーリーの回転機構(ワンウェイクラッチ)には、円滑な動作を維持するため、潤滑用のグリスが封入されています。

しかし、今回問題となったグリスは耐熱性能が不足していたため、エンジンルームの高温環境下で使用を続けるうちに劣化してしまいます。

グリスが劣化すると潤滑性能が失われ、クラッチ部分が摩耗します。さらに進行するとクラッチが破損し、プーリーが空転状態となって発電ができなくなるという流れです。

購入検討者・既所有者が知っておくべき背景

特に注意が必要なのは、年式が古い車両とアイドリングストップ機能が「無し」の仕様車です。

これらの条件に当てはまる車両は、リコール対象となる可能性が非常に高くなります。

中古車購入を検討している方は、この点を必ず確認することをおすすめします。

発症する主な症状と危険性

オルタネーター不具合が進行すると、いくつかの明確な前兆が現れます。

これらのサインを見逃さないことが、重大事故を未然に防ぐ鍵となります。

ここでは、具体的な症状や危険性について詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

実際に報告されている症状

最も分かりやすい症状は、異音です。

エンジンルーム付近から「ガラガラ」「バタバタ」といった金属的な異音が聞こえてきたら、オルタネーターのトラブルを疑うべきです。

これはクラッチが摩耗し、部品同士が正常に噛み合っていない状態を示しています。

ダッシュボードの警告灯にも、注意が必要です。

充電警告灯が点灯したり、アイドリングストップ表示ランプが点滅したりする症状が報告されています。

実際の事例では、「アイドリングストップランプの点滅と異音が同時に発生し、ディーラーで点検したところオルタネーター交換となった」というケースもあります。

放置すると何が起こるか

この不具合を放置すると、段階的に事態が悪化していきます。

まず、オルタネーターが正常に発電できなくなることで、バッテリーへの充電が停止します。

電装品は一時的にバッテリーの蓄電のみで動作しますが、やがてバッテリーが上がり走行不能に陥るのです。

高速道路や交差点など、危険な場所で突然停止する可能性もあります。

さらに深刻なのは、火災のリスクです。

プーリーが空転することで発生する摩擦熱により、オルタネーター周辺が高温になります。

この熱によってシャフトから部品が脱落し、エンジンルーム内の可燃物(オイル、配線の被覆材など)に接触すれば、火災が発生する危険性があります。

早急な点検が必要なサイン

以下のような症状が一つでも現れたら、すぐにディーラーへ連絡してください。

早急な点検が必要なサイン
  • エンジンルームからの異常な音
  • 充電警告灯の点灯
  • アイドリングストップランプの異常な点滅
  • 電装品の動作不良
  • 突然のバッテリー上がり

これらは単なる故障ではなく、安全に直結する重大な警告サインです。

実際の対応の流れと”3日で完了”ケースも

C26セレナのリコール対応は無償で行われますが、実際にはどのような流れになるのでしょうか。

ここでは、基本的な対応手順や注意点などを紹介します。

基本的な対応手順

まず、最寄りの日産ディーラーに電話で連絡します。

その際、車台番号(車検証に記載)と現在の症状を伝えてください。

ディーラー側で対象車両かどうかを確認し、対策品オルタネーターの在庫状況を調べた上で、交換作業の予約日程を決定します。

作業当日は車両を預け、オルタネーターを対策品へ交換してもらいます。

作業時間は車両の状態や混雑状況にもよりますが、数時間から一日程度を見込んでおくとよいでしょう

スピーディに対応が完了した実例

事例では、連絡から修理完了までわずか3日間で対応が完了したケースもあります。

このスピード対応が実現できた理由は、既に症状が出ていた車両であったこと、そして運よく部品在庫があったためです。

ただし、すべてのケースでこれほど早く対応できるわけではありません。

対応の優先順位は、症状の有無によって決まる傾向があります。

異音や警告灯の点灯など、既に不具合の症状が現れている車両は緊急性が高いため優先的に対応されますが、症状のない予防的な交換を希望する車両は順番待ちとなる場合があります。

知っておくべき注意点

C26セレナに搭載されているオルタネーターには2つのタイプがあり、どちらが搭載されているかによって部品の在庫状況や対応時期が異なる可能性があります。

自分の車両がどちらのタイプかは、ディーラーで車台番号を確認してもらえば確認可能です。

また、整備工場からは「オルタネーター交換のタイミングで、バッテリーや他の消耗品の点検・交換も一緒に済ませておいたほうがスムーズ」というアドバイスもあります。

せっかくの機会ですから、総合的なメンテナンスを検討するのもよいでしょう。

対応が遅れている/部品が足りないという声も

リコール発表から時間が経過しているにもかかわらず、一部のオーナーからは対応の遅れを指摘する声が上がっています

実際に、「リコール発表後、何ヶ月経ってもディーラーから連絡が来ない」「部品在庫待ちで修理日程が決まらない」といった口コミがみられます。

対象車両が約45,000台という大規模リコールであるため、対策品オルタネーターの生産・供給が需要に追いついていない可能性があります。

また、ディーラー側の連絡体制にもばらつきがあるようです。

待つだけでは危険!自ら行動することの重要性

このような状況下で重要なのは、ディーラーからの連絡を待つだけでなく、オーナー自身が積極的に行動することです。

まず、日産の公式サイトにあるリコール確認用車台番号検索ページを利用して、自分の車両が対象かどうかを確認しましょう

車検証に記載されている車台番号を入力すれば、すぐに結果が分かります。

対象車両であることが判明したら、症状の有無にかかわらず、すぐにディーラーに連絡を入れることをおすすめします。

連絡が早ければ早いほど、対応の順番が早まる可能性があります。

既に自己負担で修理した方へ

リコール発表前に、オルタネーターの異常を感じて自己負担で修理された方もいるでしょう。

このような場合でも、申請すれば返金してもらえる可能性があります。

修理時の領収書、整備明細書、交換部品の情報などの書類を保管している方は、ディーラーに相談してみてください。

無償修理対象であることが証明できれば、支払った費用の全額または一部が返金される可能性があります。

※必ず返金対応されるという訳ではありませんのでご注意ください。詳細はご自身の修理依頼した各ディーラー様にてご確認ください。

購入検討中・既所有者が今すべきこと

C26セレナに関わるすべての方が、今すぐ取るべき行動があります。

ここでは、購入検討中・既所有者に分けて今すべきことを紹介します。

中古車購入を検討している方へ

C26セレナの購入を考えている場合は、契約前に販売店に車台番号を教えてもらい、日産公式サイトのリコール検索で対象車両かどうかをチェックします。

対象車両だった場合は、既にオルタネーター交換が完了しているかを販売店に確認しましょう。

交換済みであれば、その証明となる整備記録簿を見せてもらってください。

納車前の試乗では、エンジンルームからの異音や、ダッシュボードの警告ランプに異常がないかを必ずチェックしましょう。

少しでも気になる点があれば、購入を見送るか、納車前に修理してもらう条件をつけることをおすすめします。

現在C26セレナを所有している方へ

今すぐ日産公式サイトの「リコール届出番号5379(オルタネーター)」のページにアクセスし、車台番号検索を行ってください。

セレナ(アイドリングストップ機能無し車)のリコールについて|日産自動車

車検証を手元に用意すれば、数分で確認できます。

対象車両だった場合は、以下の症状の有無にかかわらず、早めに最寄りのディーラーへ連絡することを強くおすすめします。

緊急性が高い症状
  • エンジンルームからの異音(ガラガラ音・バタバタ音)
  • 充電警告灯の点灯
  • アイドリングストップランプの異常
  • 突然の発電異常やバッテリー上がり

特にこれらの症状が一つでも出ている場合は、緊急性が高い状態です。

放置すれば走行不能や火災といった重大事故につながる可能性があるため、できるだけ早くディーラーで点検を受けてください。

また、リコール発表前に自己負担でオルタネーター修理をされた方は、領収書や整備記録を大切に保管しておきましょう。

これは、返金申請の際に必要となります。

まとめ

C26セレナのオルタネーター不具合は、放置すれば走行不能やエンジン停止、最悪の場合は火災といった重大なトラブルにつながる可能性のある深刻な問題です。

しかし、過度に恐れる必要はなく無償リコール対象となっているため、適切に対応すれば今後も安心して愛車を使い続けることができます。

対応には車台番号の確認や部品在庫の状況、症状の有無などが影響し、場合によっては待ち時間が発生することもあります。

だからこそ、ディーラーからの連絡を待つのではなく、オーナー自身が積極的に行動することが重要です。

異音や警告ランプといった症状が出たら、決して放置せず、すぐにディーラーに連絡してください。

また、購入検討中の方は、「この車両は既にオルタネーター交換済みか」を必ず確認しましょう。

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