ステップワゴンとフリードで迷うパパママは必読。家族の為に正しい選択ができるよう多角的に徹底比較。

ステップワゴン フリード

みなさんこんにちは。埼玉県入間郡三芳町にある、ミニバン専門店ラインアップ代表の菊池です。

家族で使うミニバンを探している中で、パパは「俺はステップワゴンがいい!」、でもママは「私はフリードがいい!」こんな風にご夫婦で意見が分かれてしまうことがあるのではないでしょうか?

現在家族で使っているのは軽自動車のワゴンR。幼稚園の娘が大きくなってきて現在2人目も妊娠中の奥さん、もうすぐ四人家族となるのでさすがに軽自動車では狭くなってしまう・・・

大きいクルマに乗り換えようという事になり、中古のミニバンを検討し始め候補に上がったのがミドルサイズのミニバン、「ステップワゴン」とコンパクトミニバンの「フリード」、どちらもスライドドアで3列シートのミニバンですがボディ寸法が違うことで運転のし易さ、室内の広さ、維持費など、色々と違いがある中でパパとママの意見が割れてしまう・・・

そこで今回はミドルサイズのミニバン代表格である「ステップワゴン」とコンパクトミニバンの代表格である「フリード」を例にとって、ボディ寸法や燃費・維持費・運転のし易さなどを徹底的に比較して分かり易く解説したいと思います。

それぞれの言い分は?

パパの言い分

・俺はステップワゴンが良いと思う。
・狭いから広い車に乗り換えるんだからフリードじゃあまり意味がない。
・フリードは7人乗りとは言っても3列目が狭すぎる。
・2列目も軽自動車よりは多少広いがステップワゴンに比べれば格段に狭い。
・家族みんなでキャンプみたいな事もしたいんだ!
・Nボックスなんて論外。買い換える意味がない。お金の無駄。

ステップワゴンRG

http://www.favcars.com/honda-stepwgn-rg-2005-07-images-57466

ママの言い分

・わたしはフリードが良いと思う。
・ステップワゴンじゃ大きすぎて運転できない。
・ステップワゴンは税金が高いんじゃないか。
・ステップワゴンは車検代が高いんじゃないか。
・ステップワゴンはガソリン代が高いんじゃないか。
・極端な話し軽自動車のNボックスでも良いと思っている。

freed01

http://www.favcars.com/pictures-honda-freed-gb3-2008-11-253075

例えば、クルマの用途はママの買い物と幼稚園の送り迎えが多いのであるならば、ママの言う「大きすぎて運転できない」の意見は無視できません。

ステップワゴンについて詳しく解説した、【ステップワゴンRG型ってどんな車?】小回りが効き乗降りしやすい低燃費5ナンバーミニバンHONDAステップワゴンスパーダ(RK型・4代目)ってどんな車?手頃な中古車価格でパパママに大人気な31の理由を徹底解説!もぜひ参考にしてください。

フリードについて詳しく解説した、フリード(初代・GB3型)中古車が子育てママに選ばれる15の理由とは?こちらの記事もぜひ参考にしてください。

タップできる目次

❒ステップワゴンとフリード サイズ比較

ステップRG フリードGB3
全長 463cm 421.5cm
全幅 169.5cm 169.5cm
全高 177cm 171.5cm

全長:ステップワゴン463cmに対してフリード421.5cm、ステップワゴンの方が41.5cm長くなります。

全幅:ステップワゴン169.5cm、フリード169.5cm、全く同じ幅となります。

全高:ステップワゴン177cm、フリード171.5cm、ステップワゴンの方が5.5cm高くなります。

ミニバン ステップワゴンRG

ステップワゴン ボディ寸法

フリード コンパクトミニバン

フリード ボディ寸法

 

ステップワゴンとフリード・・意外に大きさそんなに変わんないんじゃないの?とお思いになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。


 番外・N-BOXは広いイメージがあるが所詮軽自動車

NBOX ボディ寸法

N-BOX ボディ寸法

ワゴンR ボディ寸法

ワゴンR ボディ寸法

 

N-BOX ワゴンR
全長 339.5cm 339.5cm
全幅 147.5cm 147.5cm
全高 178cm 166cm

広いイメージが強いN-BOXのような軽ワゴンですが図面で比較するとよく分かる通り所詮は軽自動車・・・ステップワゴンやフリードよりだいぶ狭くなります。

お子さんが大きくなり、もう一人赤ちゃんが生まれ、チャイルドシートを2つも付けたら後部座席はもう何も乗らなくなってしまいます。

また安全面で考えても、例えば後部座席にお子さん2人が乗っている状態で後ろからダンプカーに追突されたらどうなるでしょう?

3列目シートやトランクスペースのある普通車とは違い、ダンプカーがお子さんにほぼ直撃します。

こちらに詳しく書いてあります。>>【パパママ必見】ミニバンVS軽自動車 安全性比較 

❒ステップワゴン・フリード 運転時の感覚の比較


前進

「前に進む」という動作で一番気になるのは車幅(全幅)だと思います。

あまり幅が有りすぎると右ハンドルなら左側がわかりにくくて擦ってしまうかもしれない不安があります。

下図のようにステップワゴンとフリードを前から見ると両車はほとんど変わらないように見えます。

ステップワゴンRG 正面 サイズ

ステップワゴンRG 正面寸法

フリード 正面寸法

フリードGB3 正面寸法

 

全幅は全く同じですが高さは5.5cmステップワゴンの方が高くなります。視点の高さもほぼ同じ。

初心者の方や運転に自信がない方にとって、「車幅」と「視点の高さ」は運転感覚においてとても大切な要素になりますが、ステップワゴンとフリードはほぼ同じとなります。

仮に狭い道だったとしてもまっすぐ走る分には両車ともほぼ同じ感覚で運転出来ます。

右左折

フリード

http://www.favcars.com/pictures-honda-freed-gb3-2008-11-254568

また右左折をする時は全長が気になると思いますが、内輪差を決定するのは全長ではなくホイールベース(前輪から後輪までの距離)です。

あまりにもホイールベースが長いと内輪差が大きくなりトラックやダンプカーのように大きく大回りしなければなりません。

ホイールベース差が最小回転半径に影響します。

それでは両車の最小回転半径を比べてみましょう。

ステップRG フリードGB3
最小回転半径 530cm 520cm

最小回転半径は僅か10cmの差です。

ハンドルをきったとき、「どれくらい曲がるか」の感覚はどちらも同じようなものと考えてよいと思います。

また両車とも道路幅が6m以上あればどちらも問題なく一発Uターンができます。

一般的な県道や国道は道路幅6m以上です。

(但し最小回転半径スレスレでUターンするには始点を道路の端スレスレまで寄せなければなりません。必ずUターン禁止標識と縁石などの障害物など確認してから行って下さい。)

バック駐車

フリードよりもステップワゴンの方が42.5cmほど全長が長く、分かり易く言うと後ろがそのぶん長くなっている。と言えます。

運転が苦手な人ほどバックでの車庫入れは全長が長いクルマほど難しく感じ、擦る・ぶつけるかもしれない不安も大きくなるのではないでしょうか。

バック駐車においては、ステップワゴンより全長の短いフリードの方が間違いなく楽に出来ます。

何故実物の見た目はこんなに違いを感じるのか?

ステップワゴンRG

http://www.favcars.com/photos-honda-stepwgn-2007-09-34321

このように数値だけみると、ステップワゴンとフリードのサイズの違いって全長が42.5cm長いだけなのか・・と感じます。

実物を目の前にするとその寸法以上に大きさの差を感じると思います。

それは全長、全幅、全高、一つずつ見れば一次元上の線ですが、実物は3軸を掛け算した立方体なので大きく見えるのです。

もし今、安心して乗れるステップワゴンの中古をお探しなら、⇒当社の豊富なステップワゴン中古車情報をご覧ください。

❒ステップワゴン・フリード 経済面の比較


自動車税の差(1年に1回)

毎年4月1日~自動車税事務所から請求書が送付されます。(納付期限は同年5月31日)

ステップRG フリードGB3
自動車税 39,500円 34,500円

車検代の差(2年に1回)

車検には重量税・自賠責保険・印紙代の他消耗品の交換が必要な場合があります。

仮に両車ともフロントのタイヤ2本とブレーキパッド4輪分交換するものとします。(フリードのRブレーキはドラムなのでシュー交換)

重量税は初年度登録から13年過ぎると31.7%割増されます。

ステップRG フリードGB3
重量税 32,800円 24,600円
自賠責 24,950円 24,950円
印紙代 1,700円 1,700円
タイヤ交換(注1) 22,742円 18,750円
ブレーキパッド交換(注2) 18,688円 23,019円
車検代行点検付き 20,000円 20,000円
合計 120,880円 113,019円

(注1)タイヤ代(ブリヂストン低燃費タイヤNEXTRY)2016年12月24日Amazon価格:ステップワゴン(205/65R15)9,771円×2=19,542円タイヤ組み換え工賃1600円前後×2、フリード(185/65R15)7,775円×2=15,550円タイヤ組み換え工賃1600円前後×2

(注2)ブレーキパッド(日清紡製)2016年12月24日Amazon価格:ステップワゴンF3,816円+R2,872円=6,688円ブレーキパッド(シュー)交換工賃12,000円程度、フリードF3,652円・R4,367円=8019円、ブレーキパッド(シュー)交換工賃15,000円程度

2年に一度ある車検費用ですが、ステップワゴン120,880円、フリード113,019円、その差は7,861円となり結果あまり変わらないと言えます。

燃費

燃費は無駄にアクセルを踏む人と惰性を上手く使う人、タイヤの空気圧を気にする人、無頓着な人等で大きく変わってきます。

そこでカーセンサーのクチコミ評価2016年12月24日現在、直近の書き込み20名分の平均値を計算してみます。

カーセンサー口コミ 燃費

ステップRG フリードGB3
口コミ燃費平均 8.8km/l 11.4km/l

カタログ値である10.15モード燃費ではステップワゴンRG:12.6km/l、フリードGB3:16.0km/lとなっていますが、実燃費で比較しないと意味がありません。

カーセンサーの一般ユーザーから寄せられた口コミ実燃費平均では直近20件の実燃費平均値はステップワゴンRG型で8.8km/l、フリードGB3型で11.4km/lとなり、フリードの方が2.6km/l低燃費です。

仮に年間1万km走る場合、ステップワゴンで1,136㍑、フリードで877㍑必要です。

その差259㍑差となります。

どちらもレギュラーガソリンで走りますのでレギュラーの価格が年間平均110円とした場合、ステップワゴンの方が月に2,374円、年間で28,490円ガソリン代が高くなる計算となります。

関連記事▶【新車と中古車どっちがお得?】ステップワゴン、リセールバリューと年間コストを徹底解説

❒ステップワゴン・フリード 室内の広さ・快適性の比較


ステップワゴンRG 室内

室内が広々しているステップワゴン。ベビーカーなど荷物もラゲッジスペースや2列目と3列目の間のスペースに楽に収納できます。

関連記事▶ステップワゴンRG型の荷室寸法(H17年~H21年・3代目ステップワゴン)

ステップワゴンRG 3列目シート

3列目シートも足元が広いステップワゴン。前後にスライドもします。ステップワゴンRG型について、スライドドア開口幅や乗り降りし易さなど詳しくこちらで書いてあります。

フリード 室内

フル乗車ではギッチギチの寿司詰め状態になるフリード。写真の3列目シートに座っている女性ですが既に膝が前のシートスレスレにあります。フリードは2列目シートがベンチシートの場合、3列目シートの人が降車するには先に2列目シートに居る赤ちゃんをどかさないとなりません。つまり運転者か助手席の人物が先に降り、赤ちゃんを降ろし2列目シートを格納してようやく3列目シートの人が降りられます。

フリード3列目シート

2列目シートの足元を犠牲にする事で3列目シート足元が広くなります。3列目シートはスライドしません。大人が座るには窮屈だと言えます。フリードにつてはスライドドア開口幅や乗り降りし易さなどこちらで詳しく書いてありますのでご参考にどうぞ。

❒ステップワゴン・フリード 安全性能の比較


ミニバン 衝突

例えば他車と衝突事故を起こした場合、強度が弱く小さくて軽い物質のほうがより大きく潰れます。

クルマはごく一部のスポーツカーはアルミやカーボンで出来ていますが、一般的なほとんどのクルマが鉄で出来ています。

また大きければ大きい程自らの自重に耐えるために骨格を分厚く頑丈に作る必要があります。

例外もありますがほとんどの場合で大きいクルマほど頑丈に作られております。強度で言えば、「ステップワゴン>フリード」となるのは言うまでもありません。

仮に、後ろからダンプカー等に突っ込まれた場合、ミニバンの3列目シートのスペースががクラッシャブルゾーンになりますので、そのスペースが大きければ大きいほど2列目シートより前に居る乗員の生存率が上がります。

 

番外・「燃費重視のため軽量に作ってある軽自動車」のつぶれ方は、もはや「鉄再生工場の押し固めた鉄ブロック」のごとし

軽自動車 事故

自重が軽く普通車と比べて強度に劣る軽自動車はどれだけ安全性能が向上したといえ基本構造には大差ありません。

何故なら例えばN-BOXやタントなど軽ワゴン車が欲しい人は何よりも「燃費」を最重要視するため、それに答えるべくメーカーは出来るだけ軽く作ろうとします。

車重も増やさず頑丈に作るには高価なチタン合金等を使う必要がありますがそうなると車体本体価格がフェラーリくらいの価格になります。つまり現実不可能と言えます。

❒何のため、誰のためのミニバンなのか?


子供も増えるし今乗っている軽自動車では狭いからミニバンが欲しいということで探し始めたけど、ミニバンは軽自動車に比べ格段に燃費が悪くなる、税金が高くなる、車検が高くなる・・・・

ならば小さめのミニバンや軽ワゴンを選べば運転も楽だしランニングコストも安いし良いんじゃないのか?と思い始めるパパさんママさんも多いのだと思います。

しかし!よく考えて下さい!

狭いから広くしたかったんです。当初の目的は。

家族がいて、家族が出かける時に快適に移動できるためにミニバンは存在します。

広ければ広いほど移動する時の空間としては便利で快適です。

買い換える目的はそこにあるはずでした。「広い空間で快適に移動できる空間が必要である」と・・・

それなのに維持費とか燃費とか経済面を優先していったら行き着くところは軽自動車になってしまいます。本来の目的から逆のものを選んでしまう事になります。

何の為に買い換えるのか?それは家族の為。

家族のためなんだからクルマに求めなければならない最優先事項は「移動の快適さ広さ」「安全性」これに尽きます。

❒まとめ


●ステップワゴンとフリードは車幅はほぼ同じなので運転する感覚はそんなに変わらない。ただしステップワゴンの方が全長が長いことから主に変わるのはバック駐車の時。

●ママさんの車庫入れを楽にするためバックカメラは必須。コツをつかむまで広い駐車場で練習する必要あり。

●自動車税と車検代は大差は無い。

●燃費は年1万km走ると仮定した場合、ステップワゴンよりフリードの方が年間28,490円(月計算2,374円)安い。

●室内空間の広さは圧倒的にステップワゴン、特に3列目シートはフリードだと大人が乗車するのは厳しい。

●荷室収納スペースの広さは全長の長いステップワゴン。ベビーカーも楽に積める。

●衝突安全性に関しては、全長が長いステップワゴンが有利。特にリア周りのクラッシャブルゾーンが大きいことで2列目・3列目の乗車員の安全性能に大きな差がでる。

最後に

子育て世代 クルマ

各メーカーが挙って燃費!燃費!減税!減税!とそればかりアピールしイメージ戦略をするのでそれに乗っからないと何か違っているんじゃないのかと思ってしまうほどです。

しかしクルマに求める最優先事項は人それぞれ、あなたにとって何が1番大切なのか?が重要です。

「クルマはとにかく燃費でしょ」そう考えている方はたくさんいますしそれは決して間違っておりません。

そういう方は間違いなく軽自動車やハイブリッドカーを選ぶべきです。現在日本に存在する軽自動車やハイブリッドカーの数を考えればそういう派の人が如何に多いのかがわかります。

ですがミニバン選びの本来の目的は、室内が今狭いから広い車で、広いとどんな良いことがあるのか?それはウォークスルーが出来たり仮眠ができたりゆったり乗れたりする事。荷物もたくさん積めて圧迫感が無いので旅行も行った先だけでなく道中も楽しくなる。そのためにミニバンにしよう!家族のためにミニバンだ!こうだったはずです。

そして何よりも大切なこと、大きいクルマなので安全性が高くなる。

ミニバンを選ぶという事・・・それは「一緒に乗る人が快適で安全である事」が目的である事を忘れてはいけない。

それらは燃費や維持費だけで比較できない、「プライスレス」なのではないでしょうか?

今回の記事が、あなたの車選びに役立てばばうれしいです。
最後までお読みいただき本当にありがとうございました。

 

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